これまで、高齢者の事故に関して、いろいろと話してきたけれど、高齢者の免許返納が進まない理由が、都会だったら、公共交通機関が整っているけど、田舎だと、それがないから、しかたがないから、返納はできない。
っていうのが理由だと思っていたけど、どうやら違うようだ。
返納しない人のほとんどが、まだまだ、自分は運転に自信があり、返納するに値しない、あるいは、同じ年代の人であっても、アクセルとブレーキを間違えるなんて、考えられない、っていう同じく高齢者の考えが、根強く残っている、っていうのが理由だということが、近頃の報道でわかってきた。
ただ、この気持ちは、明日、59歳を迎える自分としても、分からないではない、っていう気持ちが強い。
自分では、実際に運転できるのは、70歳まで、とは思っているけど、果たして、70歳まで生きていて、まだまだ、頭も大丈夫だと、自分自身が感じていれば、体力的なところは落ちても、判断力は、まだまだ大丈夫だろう、って、その時、たぶん思っているとは思う。
でもって、結局のところ、そういう気持ちが尾を引き、いずれか、大事故を起こすはめになるのだろう、とは思う。
人間の脳って、自分自身が衰えているということは、自分自身ではわからないんですよね。
実際に、還暦間近の自分ですら、まだまだ、運転は大丈夫だと考えているけれども、実際には、若い頃と比べて、いざというときの、運転能力が落ちていることは確かだと思う。
でも、だから、じゃあ、免許を返納しようか、って思いになるか、っていったら、やっぱりそういう気持ちにはならない、っていうのが、本当に実際の、その人の気持ちであろうと思う。
だとすれば、どうすればいいか。
やっぱり、例えば、60歳を過ぎたら、仮に手間がかかったとしても、運転免許維持検定試験を導入すべきだと思う。
もちろん、今、それをやろうとしても、まず、検定をするインフラ整備と、仮に、検定に落ちた人のためのケア制度ができていないところであれば、いきなり、っていうのも無理だろう。
だけども、自分自身の運転が、果たして、今現状、どのようなものであろうか、ってことを自分自身が知ることによって、少なからずとも、それに対応する、例えば、免許返納とか、が増えるかもしれない。
とにかく、このまま、手をこまねいていては絶対にいけない。
なんとか、早く、高齢者が、自分自身の状態を把握し、いつ、自分が事故を起こしてもおかしくないってことを自覚してもらい、なんとか、悲しい事故が少しでも減ることを心から望むばかりだ。