先週、このブログにおいて、今週、最高裁で、夫婦別姓の判断がある、との話をして、今日、その最高裁の判断があった。
で、結果は、まあ、予想どおりと言うか、当然と言うか、最高裁の判断は、現行民法において、婚姻時に夫婦が同一の氏を選択することに、違憲性はない、との判断であったようだね。
まあ、裁判官の15人の中の4人は、違憲という判断をする裁判官もいたようなので、まったく、この問題が、門前払い的な判断を受けたというわけではなくて、現行民法においては、違憲とは言えないけれど、この4人の判断は、国民に、再度、夫婦別姓について、よく考えようよ、っていうことの警鐘的なものなのだと考えるけど、どうだろう。
だいたい、こんな問題を最高裁の判断にまかせるってこと自体がナンセンスだとは思うけどね。
憲法にも、民法にも、「婚姻においては、夫となるものの氏を選択しなければならない」、なんて書いてあれば、そりゃあ、男女不平等だろう、ってことで、違憲判決がでるのは当然だけど、民法にはそんなこと、ひとことも書いていないし、逆に、婚姻時に、夫、または、妻のどちらかの氏を選択しなければならない、ってのが、法律上において、男女差別と判断できるわけがないとは思うしね。
「男女差別」というものと、「夫婦別姓」というものが、なぜか、同じ問題として扱われているのは、ちょっとそれは違うのではないかな、とは思うけどね。
もちろん、現在の国内においては、圧倒的に夫の氏を選択するのが常識だという概念もあり、それに対して、女性だけが不利益を被る、というのもわからないではないってのも、確かではあるけどね。
何年前だったか、非嫡出子の法定相続分が、嫡出子の半分、ってのが憲法違反である、という判断がなされて、その後、民法が改正され、現在は、非嫡出子と嫡出子との間で、法定相続分に差がないことになったことから、最高裁の判断ってのは、法律を改正するための重要な要素となることだとは思うので、今後も、夫婦別姓を唱える人は、どんどんと、訴訟を起こせばいいとは思う。
で、今回の最高裁の判断ってのは、現行民法において、違憲ではない、ってことであって、現行民法が変われば、つまり、民法を、国会が改正すれば、この問題はなくなり、多くの日本人が、それを納得できる日になるのだろうとは思うけどね。
国会議員の中には、夫婦別姓を認めたいという議員もいれば、いやいや、家族として、同じ苗字であることが望ましい、と考える国会議員も多いだろう。
夫婦別姓を唱える人は、国会議員の選挙において、夫婦別姓についてどう思うか、ってことを問うて、夫婦別姓を積極的に薦めたい、っていう国会議員に投票するようにすればいいし、いちいち、訴訟を起こして、現行民法の違憲性を問うより、もっと国会議員の選択という方法をとることが、早い方法だとは思うんだけどな。
現行民法を改正できる、唯一の立法機関は、国会であり、それを構成する国会議員を選択する権利は国民にあり、夫婦別姓への道のりが、完全に閉ざされているということはない。
今後、具体的な案、例えば、子供の苗字をどうするかなんて問題もあるし、場合によっては相続手続きの問題もあるだろうし、
それらも含めて、訴訟を起こすのもひとつの方法、国会議員を選択するのもひとつの方法、さらには、ネットを利用して、自分たちの主張を伝え続けるのもひとつの方法。
法律を大幅に変えるということは、そう簡単にできる話じゃない。
今回、最高裁の判断という手法をとられたわけだけど、この手法だけでなく、いろんな手法、手段をとって、広く国民に、夫婦別姓が当然だと思わされるような努力が必要だとは思うんだけどな。