ニュースの中で、女性天皇、あるいは女系天皇を認めてもいいのでは、という比率が半分以上あるらしい。
まあ、今の時代だから、ということであれば、そういう比率での回答がでるのも、まあ、普通かなとも思えるけれども、ここで言いたいのは、女性天皇と女系天皇とでは、まるで、意味が違うということがわかっていて、そういう答えがでているのかどうか、ってことです。
天皇制自体の賛否については、いろいろとご意見もあるのだと思いますが、日本の長い歴史の中で、天皇というものが、他の国にはない、貴重な相続関係で続いていることを考えれば、天皇制自体を否定するわけではありません。
太平洋戦争による敗戦後、日本における天皇の存在をどうするか、っていうことで、だいぶんアメリカ政府内でも論議があったと思いますが、どういう理由で天皇制が維持されたのかはいろいろな説がありますが、まあ、続いたということであれば、それを継続してもいいのかな、とは思います。
ただ、前述、女性天皇と女系天皇はどうなんだ、っていう話と、歴史的事実という問題と、男女差別の問題という意味においては、女性天皇と女系天皇がごちゃまぜにされ、どうして、女だから天皇になれないの?おかしいのでは?とか、いう世論があるのも事実です。
ちなみに分かっている人は分かっているのですが、過去において、女性天皇は何人かは存在した事実があります。
よく知る名前では、推古天皇とか、持統天皇ってところが、けっこう歴史の教科書にもでてくるわけで、その名前くらいは聞いたことがある、っていう人も多いのではないでしょうか。
なお、これらは女性天皇、もっと詳細に言えば、男系の女性天皇であり、女系天皇ではありません。
今現在の天皇の長女である、愛子さまも、男系の女性であり、もし、愛子さまが天皇になったとすれば、これは、男系の女性天皇ということになります。
愛子さまを天皇にしてもいいのではないか、天皇の直系の子供でもあるし、ということであれば、これは、そうなってもいいのではないか、とは思います。
これにより、これまで継続されてきた、天皇制が維持できると考えるからです。
ただし、この愛子さまが、もし、誰かと婚姻をされ、その子供が、仮に男子だったとして、その子供が仮に天皇になった場合は、女系の男子天皇となり、これまで継続された、男系天皇という図式からは、完全に、まったく違う天皇ということになります。
イギリスのように、男子、女子、関係なく、早く生まれたほうが皇位継承順位が高いということにしちゃえば、ってことを国民が納得しるのであれば、それは、それでいいのかもしれません。
ただし、そうなったときに、じゃあ、今まで続いていた天皇制の意義はどこにあるのか、っていう大きな問題が発生します。
仮に、愛子さまが、秋篠宮家の長男、悠仁さまが天皇になるまでのつなぎ、ということであれば、それはそれでいいのでしょうが、その二人に、あまり年齢的にも、それほど差がないことを考えれば、まあ、普通に考えれば、今の天皇が亡くなった後、果たして、その時に秋篠宮さまがご存命がどうかもわかりませんし、仮になったとしても、かなりご高齢での天皇ということになります。
だから、普通に考えれば、悠仁さまが、今の天皇の次に天皇になるってことが、一般的な考えです。
しかし、その後がどうなるのか、ということが問題なのです。
仮に、悠仁さまが婚姻されて、何人もの男の子が産まれれば、問題はかなり少なくなると考えていいのですが、どうも今の天皇家ってのは、なぜか、女の子ばかりが産まれるっていう図式が成り立っていて、悠仁さまの子供が、絶対的に男子が生まれる可能性は半々、50%ということになりますし、場合によっては子供自体が生まれない可能性だってありますから、悠仁さまの子供で、男子が産まれる可能性は、20%程度といっていいのではないかと思います。
でもって、じゃあ、この際だから、って愛子さまが婚姻しても皇室に居残り、その子供を天皇にしちゃう、なんてことがあるかもしれません。
もし、そうなった場合に、女性天皇でなく、女系天皇になった場合に、果たして、天皇制は維持できるのかどうかというと、かなり疑問が残ります。
男系男子が基本、特に、男系、というものに対しては、かたくなに守られ続けたからこそ、今の天皇に対して、愛着があるのではないでしょうか。
もし、女系天皇にしてしまったら、過去からの相続関係のなかで、はじめてのことになり、そうなっても、日本国民は、天皇陛下バンサーイってことになるのでしょうか。
たぶん、そうにはならないでしょう。つまりは天皇制が維持できなくなると推測されます。
これは、重大な問題なんです。ただ単に、女性が天皇になってもいいじゃないか、っていう女性差別反対論者が論じる問題ではなく、日本の歴史というものにかかっているのです。
まあ、今後、どうなるかはわかりませんし、僕も生きているかどうかもわかりません。
まあ、その時に、国民が、どういう判断を示すのか、その結果がどうなるのか。
その結果を知る前に、たぶん死んじゃってしまうし、まあ、どうでもいい話ということでもあるんですけどね。