行政書士寺村事務所のブログ

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家系図の作成で、古い戸籍を見ると、おもわず涙がでることもあります。

前回、家系図の作成業務をおこなっている話をしましたが、実際に古い戸籍を見てみると、今の自分にはない現実が、過去にはあったのだ、ということがわかることが多々あります。

 

それは、戦死です。

 

昭和16年の末ににはじまった、太平洋戦争ですが、日本では、戦争が終わったのが、いちおう、昭和20年8月15日、ってことになっていますね。

 

でも、実際に、8月15日に戦争が終わったのかどうかってのは、いまだにあやふやで、だから北方領土の問題などがいまだに解決していない理由があります。

 

昭和天皇が、玉音放送をした日が8月15日だから、その日が終戦の日だって思っているのは、おそらく、日本人だけかもしれません。

 

実際には、いろいろと手続きがあって、実際に、日本が戦争を終了した日ってのは、いろんな説があってはっきりしてないってのが現実的な話です。

 

まあ、それはいいとして、やっぱり、戸籍で、昭和19~20年頃に戦争で亡くなった人の記述を見ると、やはり、どうしても心が熱くなるというか、あー、やっぱり現実に戦争で死んだ人がいたんだ、っていう当たり前のことですら、その現実に対して、切なくなることが多いです。

 

しかも、例えば、昭和19年、昭和20年に実際になくなっても、その公的な情報として、戸籍に掲載されるのは、終戦以降、昭和21~22年のことがあるのです。

 

実際に昭和20年8月15日に戦争が終わっても、戦地に赴いた人の戦死の知らせは、戦争が実際に終わった後、1年ないし2年くらい経過してから、家族に知られることがあるのです。

 

戸籍を見てみると、昭和19年何月何日、時刻不詳、比島、どこどこにおいて戦死、と書かれている戸籍をみると、これ、家族が見たら、いったいどういう気持ちになるんだろうと思います。

 

自分の大切な人が、いつ、どこで、どのような理由で亡くなったか、それもはっきりせず、しかも、その知らせが戦争が終わってから1年以上経過してから、なんていうことは、残された家族、特に、奥様にとっては耐えられないことだったのではないでしょうか。

 

でも、実際にそういう現実があったのは事実であり、そういう事実があまりにも数多く生じていたことを、今のわたしたちは知る必要があります。

 

ちょっと、悲しい話になりましたが、戸籍を見ると、そういう現実が見えてくるということをお伝えしたかったので、ペンをとりました。